玄関土間
Double Court House #208
宮崎県日向市の住宅
マテリアルのセレクトが抜群にいいクライアントとの共同作業のような住宅。
設計というよりもオペレーターに近い感じで携わらせてもらった感じ。
ポリカ波板の建具と木製ガラス建具に挟まれた半外部空間は、夏は断熱としてのバッファゾーン、冬は温室のような効果となる。
また、物干しや物置や用途は多岐にわたる便利な空間だ。これらも施主のたっての希望であった。
suribachi house #211
宮崎県宮崎市の住宅
前面道路から1.5mほど高い位置に敷地が設定された分譲地に立つ住宅。
車は道路と同じ高さに停めて、階段を7,8段ほど上がったところに住宅を建てるという丘陵地によくあるような分譲住宅地である。
所謂「堀車庫」のようなものがあったりする分譲地だ。
今回は、その1.5mの既存地盤を削りとって道路面と同じ高さを敷地の地盤面にした。つまり隣地の地盤よりも1.5m低い位置が敷地地盤面ということである。
で、その高低差は垂直の擁壁ではなく、勾配30°の斜面として処理した。隣地三方に対してそれぞれ斜面となっているわけだ。つまりすり鉢状の底面に建てっているという佇まい。
なぜそんな面倒臭いことをしたか?
車椅子のスロープの問題である。当たり前に既存地盤に設計をすると道路面から住居内床まで高低差が2mほどになるので、スロープで処理しようとすると長さが25mほど必要となり現実的ではないからだ。
このマイナスの問題をすり鉢状にしたその斜面をリビングらからの借景として取り込むなどして、独特の庭が出来ることでプラスに変えてみたということ。
隣地より低い故に隣家の窓からの見下げが懸念されたので、急勾配の深い軒でそれらをうまくかわすようにしている。
この軒(屋根)は厚み15cmのCLTで構成され外壁面から勾配長さで約2mほど突き出ている。そのCLTがそのまま2階の天井の仕上げでもある。
parallelogram house #168
大分県大分市の住宅
玄関のドアを開けるとそこは中庭なのである。
まるで宮殿のような住宅である。
しかしこの宮殿は1ルームの住宅なのだ。
一人暮らしなのか?否、4人ぐらし家族だ。
プライバシーはロールスクリーンで軽やかに仕切る。これで十分なのだ。
casa grande arena #160
沖縄県石垣市の住宅
この住宅には玄関がない。
アマハジをくぐると建物間口一杯の土間があり、この土間が外部と内部をゆるく繋いでいる。
そして土間に面して一番座(客間)二番座(仏間)三番座(居間)が並んでいる。
ほんの少しだけ現代風のデザインにはなっているが、この地に元々建っていた慣れ親しんだ家の間取りと根本的な部分は同じである。
npalazzo #148
宮崎県日南市の住宅
暑いのは平気です。だから居室は全て南向き、そして全てガラスがいいです。
というリクエストだった。
敷地は広いのだが南北に長く東西はそこまでではなかったので、どうすれば南面の表面積を確保することができるかを考えた。
居室はリビングを合わせて5つある。
当たり前に並べると敷地からはみ出してしまうので、個室だけは2層にした。それぞれの部屋にロフトを設けて1部屋に要する南面間口を縮めたということだ。
南側の廊下からそれぞれ入る。
出入口は間口いっぱいの両開きドアがある、普段は開けっぱなしにして、廊下も部屋の一部として取り込むイメージ。
屋根を支える梁はせいの大きな垂木を端から端までリズミカルに連続させて意匠に役立たせている。