suribachi house #211
宮崎県宮崎市の住宅
suribachi house
住宅|宮崎県宮崎市
house|Miyazaki-shi,Miyazaki,JAPAN
設計:有限会社COGITE
構造設計:山佐木材株式会社
施工:株式会社渡部工務店
構造:木造
規模:地上2階建て
敷地面積:244.43m2(73.94坪)
延床面積:131.50m2(39.70坪)
設計期間:2020年10月~2021年3月
施工期間:2021年4月~2021年10月
撮影:studio marsh 沼口紀男
KK
前面道路から1.5mほど敷地を高く設定された分譲地に立つ住宅です。
車は道路と同じ高さに停めて、階段を7,8段ほど上がる必要があるような丘陵地にあるような分譲地です。
所謂「堀車庫」のようなものがあったりする分譲地ですね。
今回は、その1.5mの盛土を削りとって道路面と同じ高さを敷地の地盤面にしています。つまり隣地の地盤よりも1.5m低い位置が敷地地盤面ということにしたのです。
で、その高低差は垂直の擁壁ではなく、勾配30°の斜面として処理しました。隣地三方に面してそのようになりますので、すり鉢状の底面に建てっているという佇まいになります。
なぜそんな面倒臭いことをしたかのかというと、車椅子のスロープの問題です。道路面から宅内床まで当たり前で設計すると高低差2mほどになりますので、スロープ長さが25mほど必要となり現実的ではなかったからです。
このマイナスの問題を三方すり鉢状にしその斜面をリビングらからの借景として取り込むなどして独特の庭が出来上がったりすることでプラスに変えてみました。
また、隣地より低いので窓からの見下げが懸念されるので、急勾配の深い軒でそれらをうまくかわすように考えました。この軒(屋根)は厚み15cmのCLTで構成され外壁面から勾配長さで約2mほど出しています。そのCLTがそのまま2階の天井の仕上げでもあります。