N #239
宮崎県宮崎市の住宅+テナント(リノベーション)
3階建てRCのビルを住宅+テナントへのリノベーション。
室内だった部分をピロティ車庫にしたり、インナーテラスにしたりなど、
広めの床面積を必要に応じて“減築”しながらちょうど良い広さに調整していった。
古い建物なので、構造的負担をかけさせないためにも比重が圧倒的に軽い炭化コルクを外壁に貼り付けていった(同時に断熱性も向上する)。
既存建築のカタチ(外観)はどの視点で見てもあまり褒められたものではなかったので、どのような手段でお化粧するのか(もしくはしないのか)悩んだ。
仕上げを2次元の頭で部分ごとに変えてみたり、闇雲にルーバーくっつけたりなどの”頑張り過ぎのデザイン”をしないようにした。
今のありのままのカタチを受け入れて、良い素材で統一させる。
これが一番良いのではなかろうかということで落ち着いた。
最低限のお化粧として不規則に大小様々配置されていた開口を埋めて壁化させ、デザイン整理と室内への光のコンロトールを行なった。
結果、偶然生まれたような巨大彫刻に化けた(と思ってる)。
内部は既存の床組や間仕切り壁や天井などはほぼ全て撤去し、現れた無垢な躯体に直接仕上げ塗りを施した。
全ての部位の色は暗めのグレーで統一。
開口部の先に落ちる陽光がそのグレーの暗さをより際立たせている。
そのバランスがいい。